さなだんごの旅/真田の人々と歴史/松代城跡

兄・信之が治めた桜が咲き乱れる松代城跡
太鼓門前橋
幕末まで続く真田の松代藩 真田の血を守った兄をたずねて

三包を山に囲まれ、千曲川を外堀として利用した天然の要塞、日本百名城の一つ「松代城」の元々の名前は「海津城」。北信濃・川中島地域をめぐって上杉謙信と争った、武田家の最前線拠点として1560年に築城されました。甲州流築城術が用いられた輪郭式平城で、武田家を代表する城の一つとされています。江戸時代に真田信之が13万石の藩主として入城した後に「松代城」へと名前を変えました。

260余年続いた江戸時代を通じ、初代藩主「信之」から十代目藩主「真田幸民」までの間、10万石の城下町として発展してきた松代の町。二度の火災や「善光寺地震」による大破・倒壊を経ながらも再建されてきた名城「松代城」は、明治に入った1872年に国令のもとに廃城になってしまいます。以来は城としての景観を失い、長い間石垣を残すのみでしたが、1981年に現存する城郭建築である新御殿(真田邸)とともに国の史跡に指定されました。1995年より長野市が環境整備工事を行って、発掘・文献調査をもとに櫓門・木橋・石垣・土塁・堀などを修理・復元。2004年より江戸時代の姿に限りなく近い状態で再現されて公開しています。

太鼓門
海津城址之碑間

勇壮な外観を眺めながら太鼓門をくぐると季節は春。美しく咲き誇る桜の花とともに、場内に穏やかな空気が流れているのを感じます。敷地奥にある展望台「戌亥隅櫓台(いぬいすみやぐらだい)」から松代の山並みを眺めていると、上田から転風してきた信之の心情に想いを馳せてしまいます。また、場内に残る「海津城址之碑」は、武田家の家臣から戦国大名へと駆け上った真田家の運命を感じさせてくれます。

松代城跡/〒381-1231 長野県長野市松代町松代44/Tel.026-278-2801(真田宝物館)/営業時間 9:00 〜 17:00(入館16:30まで)/定休日 原則無休/駐車場有/Googlemapを見る

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