「さなだんごの旅」の真田ゆかりの地を巡る

真田の歴史が色濃く残る真田の郷

長野県上田市にある「真田の郷」は、名将「武田信玄」の臣下として、
信玄自身に「我が眼」と言わしめ、信玄亡き後は、小国の武将ながら徳川の大軍を二度に渡り敗走させた実力者で、
長男「信之」、次男「幸村(信繁)」の父親であり、智謀の将として戦国の世に存在感を示した
「真田昌幸」が生まれた場所。六連銭の紋が随所にはためくエリア内には、
真田氏ゆかりの城に寺社仏閣、真田忍者の伝説が残る渓谷など見所がいっぱいです。

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草のもの修行の地 秘境・角間渓谷
かつて忍者が鍛錬していら秘境を巡るハイキングに行こう

戦国時代を生き抜くためには、他国の動向をいち早く掴むことが勝負の要。故・池波正太郎氏の人気時代小説「真田太平記」でも、真田氏の忍者たち、通称「草のもの」の活躍が描かれています。四方を敵国に囲まれた小国「真田」の鍵を握る様々な諜報活動。超人的な身体能力と冷静な判断力、眼を見張るような戦闘シーン。戦国時代の忍者の中でも、主である昌幸や幸村と力を合わせ、徳川軍に立ち向かった真田忍者の人気には特別なものがあるかもしれません。

角間渓谷
猿飛佐助の修行場 猿飛岩 草の者の休憩所 岩屋観音堂
渓谷に点在する忍びの跡 思いを馳せながら自然を歩く

真田忍者を象徴する豪傑たち「真田十勇士」は、江戸時代の軍記物や小説に登場する架空の人物たちです。中でも天才忍者として人気が高いのが「猿飛佐助」ですが、実際にモデルとなった人物が存在するとも言われています。真田の郷エリアにある全長4kmの大渓谷「角間渓谷(かくまけいこく)」には、息を呑むような断崖絶壁とともに奇岩・奇勝が多数あり、猿飛佐助も修行したと言われる「猿飛岩」の伝説が残っています。紅葉の景勝地としても有名で、平安時代に将軍「坂上田村麻呂」が住みついた鬼を退治し、平和を祀った「岩屋観音」もあります。

角間渓谷/〒386-2201 長野県上田市真田町長角間/Tel.0268-72-2204(真田地域自治センター産業観光課)/交通 お車の場合:上田菅平ICから15km 20分、電車の場合:JR北陸新幹線 上田駅下車 → バス35分 → 徒歩40分/パーキング有(普通車10台)/Googlemapを見る

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祖父母・幸隆夫妻 父・昌幸の墓参りに真田山長谷寺へ
美しい木立の中に静かに佇む墓 真田を築いた武将、ここに眠る

武田信玄に仕えた武将のうち、特に評価の高い臣下とされるのが世に名高い「武田二十四将」。真田幸村の父「真田昌幸」は、父の幸隆、兄の信綱・昌輝とともに24人に数えられることもあり、これほどの評価を受けた家は真田家だけだとされています。徳川家康率いる東軍と、石田三成率いる西軍の決戦「関ヶ原の戦い」では、息子「幸村」とともに西軍に味方。東軍を援護するために「関ヶ原」へと向かう、家康の嫡男「徳川秀忠」率いる3万数千の強大な徳川軍を、わずか2千の兵隊で迎え撃ち足止め。ついには到着させませんでした。

長谷寺
長谷寺

敗北した西軍についた「昌幸」と「幸村」は死罪を申し渡されますが、徳川の臣下として厚い信頼を得ていた長男「真田信之」の願いで和歌山県の九度山に蟄居の身となります。その後「幸村」は再び徳川に立ち向かいますが、父「昌幸」は65歳の生涯を九度山で閉じることになります。いつの日か故郷に戻ることを願っていた「昌幸」の遺品は真田の郷へ運ばれ、長谷寺で眠る父と母の隣に埋葬されました。信玄の勇猛な部下として、才覚あふれる一国の武将として、ここには戦場を駆け抜けた二人の魂が静かに眠っています。

真田山長谷寺/〒386-2201 長野県上田市真田町長4646/Tel.0268-72-2040/Googlemapを見る

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上田の街を一望する絶景の真田氏本城跡
真田氏本城跡
居城を上田に移す前真田正行が居城した場所

「真田本城」は、幸村の父・真田昌幸が1585年に「上田城」を築城するまで、三代にわたり真田氏の本拠地となる山城です。「砥石城」や「矢沢城」などの支城とともに「真田の郷」を取り囲む自然の地形を生かした要害で、数々の戦闘における指令本部として使用されたそう。標高890mより上田の街並みを見下ろせば、次の一手を考える当時の昌幸の心境が感じ取れるかもしれませんよ。現在は公園として整備されていますので、登頂部には駐車場も用意されています。

真田氏本城跡/〒386-2201 長野県上田市 真田町長十林寺5029-3/Tel.0268-72-2204/Googlemapを見る

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お屋敷公園と真田氏歴史館
かつて真田が日常を送っていた屋敷 その跡を色濃く残す公園

「御屋敷公園」は、真田氏が上田に移るまで使用していた居館の跡です。周囲には数十メートルに渡るハシゴ形状の「土塁(どるい : 敵の侵入を防ぐために築かれた土製の堤防状の壁)」が巡らされています。当時の居館の形態がほぼ完全な形で保存された貴重な遺跡として、昭和42年に長野県史跡に指定されました。敷地内の約600株のヤマツツジが植えられ、色鮮やかに咲き誇る5月末から6月初頭にかけては、多くの人で賑わいます。

お屋敷公園
真田氏歴史館
激動の時代をくぐり抜けた真田家を真田氏歴史館で振り返ろう

「真田歴史館」は、様々な真田家の資料を展示した博物館です。年代に沿って古文書や武具など並ぶ館内には、武田信玄に仕えた真田家の武将も載る「武田二十四将図」、真田本城跡のジオラマに真田信之の肖像画、大阪夏の陣で家康を追い詰める幸村など貴重な資料がずらり。特に「父・真田昌幸」「長男・信之」「次男・幸村(信繁)」の親子三人が、精巧に復元された甲冑にて並ぶ様は、真田ファンならば思わず見入ってしまう迫力を醸し出しています。

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さなだんごタイム 地元素材を使用した真田名物「おははぎ」と「うち入れ」

「真田歴史館」を訪れたなら、併設の休憩処「真田庵」のスイーツ・ランチがおすすめです。アンコを使わない名物の「おはぎ」は、郷土の名産品と味噌を合わせた「くるみ味噌」、そして風味の良い「すり胡麻」の二つがお皿にのって300円。ねっとりしたもち米の食感とともに、口の中に広がる甘すぎない味がなんとも絶品です。地元野菜がたっぷり入った手作り味噌のほうとう「うち入れ」は、素朴で優しい美味しさで400円。おはぎとうち入れのセットもありますよ。
真田庵/長野県上田市真田町本原2984-1/Tel.0268-72-4344/営業時間 9:00〜16:00/定休日 火曜(祝日の場合は翌日)・1月〜3月・11月・12月/Googlemapを見る

おはぎとうち入れ おはぎとうち入れ
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