さなだんごの旅/真田ゆかりの地を巡る/松代の寺巡り

真田一族ゆかりの墓を訪ねる 松代寺巡り

初代藩主となった「真田信之」が、93歳で生涯を閉じるまで藩政に尽くした「松代藩」。
日本最長河川でもある千曲川に沿って広がる長野盆地の東岸「長野市松代町」は、
江戸幕府の始まりから明治維新まで、十代の藩主にわたり真田の名を残した場所です。
戦国大名としては最後となった舞台で、色濃く残る真田の歴史を体感してください。

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兄・信之が繋いだ真田家300年の歴史 長国寺
長国寺
幕末まで続く真田家の菩提寺 その歴史藩主が静かに眠る

真田家の菩提寺である曹洞宗の寺院「長国寺」の歴史は、1547年に幸村の祖父「真田幸隆」が上田に建立した「長谷寺」に始まります。幸隆と旧知の間柄だった禅僧「伝為 晃運(でんい こううん)」を住職に迎えた本格的な寺院として整備されてきましたが、1622年の松代移風に伴い真田信之は同じ読み方の「長国寺」を松代に新たに建立。以来、真田家一族の魂を守り続けています。

誇らしげに屋根にあしらわれた六文銭と、海津城(松代城)から移されたシャチホコが特徴的な本堂は、まさに真田家ゆかりの印。敷地内には三代藩主「真田幸道」と四代藩主「真田信弘」の霊屋、「真田幸隆・昌幸・信綱」の供養碑、「真田幸村・大介父子」の供養碑、歴代藩主の墓や供養塔。そして池波正太郎先生の小説「真田騒動」でも有名な家老「恩田民親」を始めとする松代藩家臣の墓があります。真田家ゆかりの寺宝が並ぶ長国寺の中でも、ひときわ存在感が高いのが、「初代松代藩主 真田信之の霊屋」です。霊屋とは、墓とは別に霊を祀った建物で、1660年に建立された信之のそれは、国の重要文化財に指定されています。

真田信之の霊屋
信之の墓 幸村・大助の供養碑 幸隆・昌幸の供養碑 歴代藩主の墓

建物外部に獅子や霊獣などの丸彫りや、唐草や六文銭の透かし彫りが施された美しい佇まい。屋根正面には、江戸時代の伝説的彫刻職人「左甚五郎(ひだりじんごろう)」の作とされる雌雄の鶴。また、内部の格天井にはやはり江戸時代の天才絵師「狩野探幽(かのうたんゆう)」筆と伝わる美しい天井画があしらわれています。奥には禅宗様仏壇を据え、現在は信之公と小松姫御夫妻の位碑を安置しています。

長国寺/〒381-1231 長野県長野市松代町1015-1/Tel.026-278-2454/拝観時間 9:00 〜 16:00/定休日 水曜、年末年始/駐車場有/Googlemapを見る

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信之の側室が信仰した観音を祀る寺 梅翁院
兄・信之の側室のために建立 菩薩に逢える善男善女の寺

「梅翁院(ばいおういん)」は、真田信之の側室「玉川右京」とその両親を弔うために建立された寺院です。観音堂には、ものを生み育てる力を具足し、妙智力をもって善男善女に利益を授けられる菩薩「魚濫観音」が祀られています。

芳谷山 梅翁院/〒381-1231 長野県長野市松代町松代984/Tel.026-278-3543/駐車場有/Googlemapを見る

魚濫観音
作り置きはしない!おばあちゃん手作りのおやき

梅翁院の境内にある「お休み処 洗心院」。おばあちゃんが手間隙かけて、手作りで作る「ひとくちおやき」をいただけます。その日その季節の具材を使った餡を薄皮が包んだ「おやき」はまさに絶品。他では食べられない味です。なんと作り置きはしないのだそう。そのため、事前に電話で予約を入れておきましょう!
洗心庭 一休/梅翁院 境内/Tel.026-278-3543/営業時間 10:00〜16:00(要・電話予約)/定休日 火曜/駐車場無し/Googlemapを見る

洗心庭 一休
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大正時代からつづく老舗 信州生まれの和洋菓子

大正5年創業の「蔦谷(つたや)本店」は、おやき・洋菓子・パンも扱う老舗和菓子店。店内に入るとびっくり! 豊富を超えた品揃えの洋和菓子がお出迎え。どれにしようか迷ったら、カリカリした皮と餡の食感が絶妙なかりんとう饅頭「大名のおこびれ」や、ふわふわ生地にたっぷり生クリームの「城下町ロール」がおすすめです。
蔦屋本店/〒381-1231 長野県松代町松代524/el.026-278-2005/営業時間 8:00〜19:30/定休日 年中無休/駐車場有/Googlemapを見る

蔦屋本店
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兄・信之の正室 小松姫の菩提寺 大英寺
小松姫の御膳と扇子
今もなお、光り輝く小松姫の御膳と扇子

兄・信之が松代に移封した際、菩提寺になった「大英寺」には、妻・小松姫の霊屋があります。これにちなんで、小松姫が使っていたといわれる扇子や御膳、おひつなどが「大英寺」に保存されており、拝観することができます。日常で使っていたものだからこそ、眺めているとまるで小松姫がそこにいるかのような気持ちにさせてくれます。小松姫ファンにはたまらない宝物です。

平成29年7月まで、改修工事中のため本堂の見学はできませんが、事前に連絡をすると拝観できるようです。

大英寺/〒381-1214 長野県長野市松代町表柴町1314/ Tel.026-278-2387/開館時間 9:00〜16:00/定休日 年末年始/駐車場有/Googlemapを見る

大英寺
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母・山手殿が安らかに眠る場所大林寺
山手殿(薫)のお墓

「真田太平記」でも「真田丸」でも気位の高い女性として描かれる真田幸村と信之の生母が「山手殿」。夫・真田昌幸が幸村とともに和歌山の九度山に幽閉されたのち出家して「寒松院」と名を改め、上田の「大輪寺」で余生を過ごして1613年に亡くなりました。真田家の菩提寺「長国寺」と同様に、「大林寺」も真田信之が上田から松代に移封された際に「大輪寺」から分霊され、山手殿の供養塔が建てられています。山手殿のお墓以外にも、兄・信之が城代になるまで沼田城を守り続けた真田家臣「矢沢」一族の墓や、群馬県嬬恋の地を統治した真田家臣「鎌原」一族の墓などがある、なんとも贅沢な真田ゆかりの聖地です。

大林寺/〒381-1231 長野県松代町松代1224/Tel.026-278-2878/営業時間 11:00〜16:30/定休日 火曜・水曜(4月から11月までの営業)/Googlemapを見る

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